私が聞いている話ですと、当別町は今週あたりから田植えを始める方が増えそうです。
雪どけは遅くなってはいましたが、4月に入りますと急激に溶け始めたこともあり、作業が遅れているということもなさそうです。
ただ今年は寒暖差が激しい年で、寒い日が続いたかと思えば一気にあたたかくなったりと、気温的には忙しい年でした。
それもあって、作物の生育が思ったようには進んでいないと聞き及んでおります。
色々と聞いていますが、その中のひとつの水稲の育苗が今年は例年にはない管理であったそうです。
今年は初期育苗管理時期の4月20日から30日までの間に最低気温が氷点下に下がった日が3日間もありました。
そのうちの二日間は最高気温も高く、その差が17℃を超えていました。
そして風も強い日が続き、10日間のうちに最大風速9mを超えたのは6日間に及びました。最高は14.6mです。
※気象庁過去の気象データ(新篠津)より
そこで発芽不良、低温障害、ムレ苗などといった障害がでてきているようです。
また、中苗、成苗どちらでも思ったように生育が進んでいないといった話を聞いております。
例年にないような低温、なのにも関わらず気温が高く天気が良い日もあり、さらに強風と、育苗管理が今年は非常に難しい年であったなと感じています。
そこで、苗立ち枯れ防除剤についてですが、2回散布している方もいらっしゃいました。
この記事でも以前載せましたが、タチガレファイト液剤は2回使用することができますので、こういった年に予防として念のため散布していました。
タチガレ剤の成分であるヒドロキシイソキサゾールには根の生育促進の効果もあり、今回の話とは別になってしまいますが移植直前に使用すれば活着促進と薬害軽減の効果も期待できます。
(過去記事のリンクはこちらです。少し詳しく書いています。→タチガレ剤の2面性)
少し話がそれてしまいましたが、こういった年の管理は非常に難しいと思います。
出てからでは遅いので予防でやっておいたほうがいいことは、あくまでも病気や虫害で雑草であって、天気に限ってはその場その場での対応が求められます。
そういった毎年違う状況下でいつも通り、そしてそれ以上を目指して管理するのは、自分が思っている以上に難しいことなんだと思い知りました。
こういった毎年毎年の経験によって、結果報告でなく、予防予察的に皆様に情報として提供できるようになれればと思います。