先月25日からほとんど雨も降らずに干ばつ傾向になっていたかと思えば、今月に入って雨が増えてきました。
6月8日から降り始めた雨は、当時は待ちに待った雨でもありましたが、低い気温がだらだらと続いています。
8日かきで最高気温でも12度を切るような日もありました。
当然ながら作物は低温の影響を受け、大豆や小豆や水稲あたりは黄化症状が強く出てきています。
こんな時に、水稲はむずかしいですが、葉面散布剤などは特に効果を発揮しますので是非使用していただきたいところです。
今回は『プロパティフロアブル』についてのご紹介です。
プロパティフロアブルはうどんこ用の殺菌剤で、小麦・きゅうり・なす・いちごに使われていた従来剤とは系統の違う薬剤です。
それが、昨年4月に適用拡大となり、かぼちゃ・スイカ・メロン・ピーマン・なし・ぶどう・りんごにも使用できるようになりました。
既存のうどんこ防除剤とは異なる新規の作用性を持っているため、ローテーション防除の一剤として期待できます。
例えば、既存の薬剤を使用し続けていると、薬剤感受性低下菌の密度が増える事で効果が薄くなることもあります。
既存の剤で中々おさえにくくなった…という場合に是非使用していただきたいですし、
プロパティフロアブルはサニテーション効果といって、病斑の拡大を防ぐだけではなく次世代の菌密度の低減効果もあるのです。
これは菌糸の伸長や胞子の形成を強く阻害する効果があるためで、治療効果も予防効果も併せ持つということです。
さらに、約2週間程度の残効性が認められているため、例えば暖かい日が続きうどんこの繁殖条件がそろっているような時期めがけてピンポイントで使わなくてもあらかじめ使用しておくことで効果が期待できるのです。
うどんこ病目的で考えると、野菜関係が多いかと思います。
特にかぼちゃなどの露地野菜は散布時期を逃すと一気に繁殖しますから、これからの時期のうどんこ予防に取り入れていただいてみても面白いかと思います。